演奏してみた動画などのオリジナル音源の利用と著作権について調べてみた

ボカロ曲に限らずYouTubeやニコニコ動画では演奏してみた動画、歌ってみた動画、踊ってみた動画をアップロードしている人が沢山います。

私自身もアレンジの勉強や楽器の練習を兼ねて、これまでにいくつかの演奏してみた動画をアップロードしてきました。

ところで、これらの演奏してみたや歌ってみた動画に使われる曲の著作権はどうなっているのでしょうか?

今一度考えてみました。

※この情報は記事投稿時2018年6月16日時点での情報になります。
また、記事の内容が法的に正しいか責任負いかねますのでご了承ください。

演奏してみた動画の著作権について調べてみた

調べてみた結果、楽曲の著作権は著作者(作曲者やレコード会社)が持っていて、その管理をJASRAC(日本音楽著作権協会)に委託している場合が多いようです。

そして、YouTubeやニコニコ動画を始め、大手の動画投稿サイトとJASRACは利用許諾契約を締結しているので、演奏してみた動画をアップロードすることができるようです。

ただし、これはギターやピアノなどの楽器をを使って自分で伴奏したりして歌った場合などのみに限られ、オリジナル音源を再生しながら撮影した演奏してみた動画は基本的にNGなようです。

自分で演奏した音源の他に、

  • DAWソフトなどを使って自作した音源
  • MIDIデータを使って作った音源と合わせて演奏した動画
  • バンドで生演奏した動画

これらを投稿することはOK。と言った具合でした。

詳しくはをJASRAC(日本音楽著作権協会)の公式ページをご覧ください。

・JASRAC関連リンク

日本音楽著作権協会 JASRAC

(↓こちらは全てJASRACのトップページからリンクできます)
インターネット上での音楽利用 JASRAC
動画投稿(共有)サイトでの音楽利用 JASRAC
利用許諾契約を締結しているUGCサービスリストの公表について
作品データベース検索サービス(オリジナル音源を使用しない演奏してみた動画に使用できる楽曲を検索できます)

オリジナル音源は使用してはいけない?

ここまで調べた結果では、オリジナル音源を使用した演奏してみた動画はNG言うことになります。

しかし、楽器を弾く人の誰もが原曲から自分のパートを抜いた音源を作成できるわけではありませんよね。

そうなると、自分のパートだけ(ベーシストならベースだけ)を弾いて投稿することになります。
これでは寂しいですよね。

(歌ってみた動画の場合、ボーカルをOFFにした音源でないとそもそも成立しないので、また別の問題になっているようです。詳しく調べていないので割愛します。)

では踊ってみた動画の場合はどうでしょうか?

踊ってみた動画を投稿したい場合でも、(JASRACの公式ページのみの情報によれば)オリジナル音源を利用はNGのようです。

そうなると、踊り手はダンス用の音源を用意するのに、自分で曲を打ち込むか、どこかのバンドに音源制作を依頼することになります。

これは現実的には厳しいですよね。

 バンドマンが自分のパートを投稿して、コラボさせるBandhub

少し脱線します。

ここまで調べた段階では、JASRACに著作権の管理を委託して演奏の自由を許可している曲で、JASRACと利用許諾契約を締結しているYouTubeやニコニコ動画には、オリジナル音源を使用せずに、自分自身が演奏した動画なら投稿して良いことがわかりました。

そうなると、仮に自分がベーシストで演奏してみた動画を投稿したい場合、その都度ドラムやギターを打ち込んで音源を作らなければいけないことになり、現実的にはとても厳しいです。

そこで、各楽器のパートの人が自分のパートを録音、それを投稿し、合わせてることで、一つの演奏してみた動画を完成させるという面白いサービスがあるようです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

世界中の人とコラボしてお気に入りアーティストの曲をカバーできる「Bandhub」を使ってみた

・公式サイトはこちら
Bandhub – Make Music Together

著作権のことは一つまず置いておいても、これはこれでとても楽しいサービスですね。

本当にオリジナル音源は使用してはいけない?

話を元に戻します。

では、本当にオリジナル音源を使用して演奏してみた動画や踊ってみた動画を投稿してはいけないのでしょうか?

ニコニコ動画の場合

ここで先にニコニコ動画について触れておきます。

ニコニコ動画で演奏してみた動画を投稿したい場合、先ほどのJASRACに管理を委託している楽曲については、オリジナル音源を使用しなければ投稿可能なようです(弾き語りやMIDIなどを使って自作した音源の利用はOK)。

オリジナル音源を使いたい場合は、ニコニコ動画にオリジナル音源の利用が許諾されているものに限り使用できるようです。

試しに検索してみると使いたい曲があまりヒットしないので、登録されている曲はそれほど多くないのかな?と言う印象です。

・関連リンク

許諾楽曲検索 – 目次 – ニコニコ動画
許諾楽曲検索 – 楽曲検索 – ニコニコ動画

YouTubeの場合

※ここからはYouTubeだけに絞ります。

オリジナル音源を利用して演奏してみた動画、踊ってみた動画を投稿している人は世界中に沢山います。

かくいう私もオリジナル音源をお借りして演奏してみた動画を投稿しているので、この問題は非常に気になります。

そこで、改めて過去に自分が投稿した演奏してみた動画をチェックしてみると、このような注意が付いていることに気が付きました。

こちらは私のYouTubeの動画投稿画面です。

投稿した演奏してみた動画に「著作権保護されたコンテンツが含まれています」とあります。

ここをクリックしてみるとこのような画面が表示されます。

この画面について簡単に説明すると、

「著作権侵害の申し立てが著作権所持者から来ていますよ。ただし、広告を貼った場合の収益は著作者に支払われるようになっているので、それで文句が無ければ、このままにしておいても構いません。」と言った内容です。

YouTubeは動画投稿時に音声を解析して、著作権保護の対象となった曲が使われていないか判別しているようです。

そして、その対象曲があった場合、著作者はその投稿をどうするか選ぶ権利があります。(削除を要請する、無音化する、収益化するなどの設定は事前に設定できるようです)

上の画像の場合は、著作者が広告を貼り収益化できる権利があります。

なので、仮にこの動画に広告が表示され、クリックされるなどして発生した広告収入は投稿者ではなく著作権者に支払われます。

ちなみに動画投稿ページの概要欄には動画内で使用されている音源の権利者が表示されます。

これってとても良い仕組みですよね。

投稿者は著作者の権限の元で音源を利用できて、そこで発生した広告収入は著作者に支払われるわけですから、まさにWin-Winな関係です(YouTubeも儲かればWin-Win-Winですね)。

・関連リンク

Content ID の申し立てとは – YouTube ヘルプ

使用できる音源かどうか事前にチェックする方法

登録された著作権保護コンテンツの著作権ポリシーは事前に検索してチェックすることができます。

クリエイターページのメニューの「音楽ポリシー」を開きます。そのページの検索窓から自分が使用したい楽曲のタイトルや作曲者を入力して検索することができます。

↑「Daru Badnaam」と言う曲のポリシーは「すべての国で再生できます」となっていて、つまりはオリジナルの音源の利用が許可されています。

「広告は表示されます」のとなりの「!」をクリックすると「この楽曲の著作権者が動画を収益化すると、広告が表示されます。 」と表示されます。

これは、広告が表示された場合の収益は著作権所持者に入ることを意味しています。

「カバーした演奏」とはオリジナル音源を使わない、弾き語りやバンド演奏のことだと思われます。

こちらの場合も、オリジナル音源を使用しない楽曲の利用OKで、広告収入は著作権所持者に支払われるようになっています。

そして、これらこのポリシーをいつでも変更できる権利も著作所持者が持っています。

なので、投稿者としては、著作権者のポリシーが変わって、動画を削除することになる、もしくは音声を差し替える必要が出てくる、と言ったリスクを理解した上で楽曲を利用する必要があります。

突然使えなくなっても文句を言う権利はないよってことです。

次に「The Next Episode (Album Version (Edited))」と言う曲では、「使用できません」となっているので、オリジナル音源の利用も、オリジナル音源を使用しない演奏してみた動画の投稿もできません。

こちらの「Thinking Out Loud」と言う曲では、ほぼ全世界でオリジナル音源の使用は許可されていません。ただし、オリジナル音源を使用しない演奏動画での利用は許諾されています。

分かりやすくて良いですね。

この検索ページはまだ完成していないようで、検索ページで探すことができなかった曲でも、著作権ポリシーが登録されいてる曲も多いようです。

なので、他の投稿者の概要欄をチェックする、もしくは事前にテストで投稿してみて、著作権ポリシーを確認すると良さそうです。

検索ページでヒットしない上に、テスト投稿しても著作権保護されない楽曲は、YouTubeに著作権保護の登録がされていない曲の可能性が高いので使用しない方が良さそうです。

ただし、先ほどのようにJASRACに登録されている楽曲に関しては、オリジナル音源を使用しない動画(弾き語りや自作した音源)は投稿可能と言うことになります。

まとめ

今回、演奏してみたや踊ってみた動画についての著作権を調べることで、ルールを守ればオリジナル音源が利用できることが分かってスッキリしました。

今までグレーな側面が強かっただけに、これだけ調べても不安な部分も残りますが・・・。

※この記事はあくまで私が調べて(どちらかと言えば好意的に)解釈した内容ですので、オリジナル楽曲の利用については自己責任でお願いします。利用される際は、今一度ご自身でお調べになることをお勧めします。

・その他参考ページはこちら
YouTube での音楽の著作権管理の仕組み – YouTube